お七夜には何をする?命名や食事などやることぜんぶ解説します!

お七夜にやることって、意外とシンプルなんです。

主な内容は

「赤ちゃんに名前をつけて、それを命名書に書いて飾ること」
「家族でささやかなお祝いの食事をすること」
「写真や動画で思い出を残すこと」

この3つが基本になります。

昔は形式やしきたりを大事にしていた行事でしたが、今ではそれぞれのご家庭のスタイルに合わせて、もっと自由であたたかい形でお祝いするのが主流になってきました。

無理をせず、赤ちゃんやお母さんの体調に合わせて、できる範囲で行うことが大切です。

この記事では、お七夜にどんなことをするのか、どうやって準備すればいいのかを、初めて迎える方にもわかりやすく、やさしい言葉でていねいにご紹介していきます。

肩ひじ張らずに、家族でほっとできる素敵な時間を過ごすためのヒントにしてみてくださいね。

お七夜とは?命名や由来・意味をやさしく解説

赤ちゃんが生まれてから7日目の夜に行う「お七夜(おしちや)」は、昔から日本で大切にされてきた行事のひとつです。

この日には、生まれてきた赤ちゃんが無事に7日目という節目を迎えられたことに感謝し、家族みんなでその喜びをあらためて実感しながらお祝いします。

赤ちゃんが元気に育ってくれることを願う気持ちが込められていて、出産という大きな出来事を経た家族にとっては、最初の心温まる行事でもあるんですね。

このお七夜では、「命名の儀」と呼ばれる名前を正式に決めて発表する習わしもあり、赤ちゃんにとって初めて「社会的な名前」を持つ記念の日となります。

決めた名前は命名書(めいめいしょ)に書いて、家族や親せきにお披露目するのが一般的なスタイルです。

最近では、昔ながらのしきたりを大切にしながらも、もっと自由な形でお祝いするご家庭も増えています。

例えば、

  • 家で簡単な食事をしながらゆっくりと過ごしたり
  • オンラインで親せきと命名を共有したり
現代のライフスタイルに合わせて柔軟に楽しむお七夜のかたちが広がってきているんです。

お七夜にやること一覧と準備の流れ

命名書(名前を決めて書く)

お七夜の中心になるのが「命名」です。

これは、赤ちゃんに初めて名前を授ける大切な瞬間であり、ご両親にとっても思いのこもった時間になります。

名前は「どんな子に育ってほしいか」「どんな意味を込めたいか」など、たくさんの気持ちが込められますよね。

命名が決まったら、それを命名書に書いて記録します。

命名書には、昔ながらの半紙や色紙を使う方法から、最近では可愛らしいデザインのテンプレートを印刷するスタイルまでいろいろあります。

赤ちゃんの名前にふりがなを添えたり、生年月日やご両親の名前を記載したりと、書き方にも自由度がありますが、気持ちを込めて丁寧に書くことが一番大事です。

中には、兄姉がいるご家庭で、お兄ちゃんやお姉ちゃんが命名書を書いてあげるという微笑ましいケースもあるようです。

家族みんなで名前に触れることで、よりいっそう愛情が深まるきっかけにもなりますよ。

命名式を行う(神棚や床の間に飾る)

命名書が完成したら、それを飾ることで「命名式」の意味合いが生まれます。

飾る場所に明確な決まりはありませんが、昔ながらの風習では、神棚や床の間に命名書を飾ることが多いです。

とはいえ、最近では住宅事情などを考慮して、赤ちゃんのベビーベッドの近くやリビングの目につくところなどに、自由な発想で飾るご家庭も増えています。

飾る期間はお七夜の日から1週間程度が目安ですが、特別なルールはないので、家族で決めてかまいません。

写真立てに入れたり、額に入れて壁に飾ったりすれば、お部屋のインテリアとしても素敵ですし、お祝いの雰囲気がよりいっそう高まりますよ。

家族でお祝いの食事を囲む

お七夜では、家族みんなでお祝いの食事を囲むことが昔からの定番になっています。

生まれてきた赤ちゃんの誕生をあらためて実感しながら、家族そろって「おめでとう」の気持ちを伝え合う大切なひとときです。

昔ながらの風習では「祝い膳」として、

  • お赤飯
  • 尾頭付きの鯛
  • お吸い物
  • 煮物
など、お祝いにふさわしいメニューを用意することが多かったんですね。

ただ、出産からまだ1週間ほどしか経っていない時期ですので、お母さんの体調や赤ちゃんのお世話の大変さを考えると、無理に伝統的な料理を準備する必要はありません。

最近では、スーパーやレストランのテイクアウト、お祝い膳の宅配サービスを活用する家庭も増えていますし、お弁当や簡単なパーティーメニューで済ませるスタイルも十分素敵です。

また、お七夜の食事は、料理の内容よりも「誰と一緒にその時間を過ごすか」が何より大切です。

家族で「○○って名前、かわいいね」なんて話しながら笑顔で食事を囲むだけでも、十分に心に残る時間になりますよ。

もし可能であれば、赤ちゃんのそばに飾った命名書やお花などをテーブルに一緒に置くと、よりお祝いらしい雰囲気が演出できます。

思い出に残るお七夜のひとときとして、無理のない形で「お祝いの気持ち」を食卓に添えてみてくださいね。

写真や動画で思い出を残す

せっかくの記念日なので、命名書を飾った様子や、赤ちゃんと一緒に撮った家族写真など、思い出を形に残すのもおすすめです。

写真を撮るときは、命名書を背景にしたり、赤ちゃんを囲んで家族みんなで笑顔で写ったりすると、あとで見返したときにもその日のあたたかい雰囲気がよみがえってきます。

スマホで撮影した写真でも十分素敵ですし、最近ではスマホアプリで簡単にアルバムやフォトブックが作れるサービスも充実しているので、思い出の整理がぐっと身近になっています。

お気に入りの写真だけを選んでフォトブックにまとめたり、SNSやクラウドにアップして遠くに住む家族と共有するのも良いアイデアですね。

また、写真だけじゃなく動画も一緒に残しておくと、声や表情の動きまで記録できて、よりリアルな思い出になります。

赤ちゃんが眠っている様子や、家族の笑い声、お祝いの食卓の風景など、ほんの短い動画でも記録しておくと、数年後に見返したときにきっと特別な宝物になりますよ。

命名書の書き方や飾り方のポイント

命名書に書く内容と例文

命名書に書くのは、赤ちゃんの名前、ふりがな、生年月日、両親の名前が基本です。

一般的には「命名 〇〇(赤ちゃんの名前)」という書き出しで始まり、その下に赤ちゃんの生年月日や両親の氏名などを記載しますが、これといった厳格なルールはありません。

たとえば、兄弟姉妹の名前を入れたり、おじいちゃんおばあちゃんの名前を添えたりするご家庭もあり、それぞれの思い出を込めたオリジナルな命名書も増えています。

また、命名書はシンプルなものだけでなく、和風の筆文字デザインやポップでカラフルなイラスト入りのものなど、デザイン性も多様になっています。

命名の瞬間は赤ちゃんの「社会的なスタート」の合図ともいえる大事なタイミングなので、形式にとらわれず、気持ちを込めて丁寧に書くことがなにより大切です。

字に自信がなくても、プリンターで印刷したり、スタンプやシールを使ったりすることで、見た目もかわいく仕上がりますよ。

命名紙はどこで用意する?無料テンプレートも活用可能

命名紙は文具店や赤ちゃん用品店で購入できるほか、最近ではインターネットを使って無料テンプレートをダウンロードする方法もとても人気です。

テンプレートサイトには、

  • シンプルなデザインのもの
  • 和風・洋風
  • カラフルで写真が入れられるもの
といったものまで、バリエーションが豊富にそろっているので、きっと自分たちの好みに合う命名紙が見つかるはずです。

また、テンプレートの中にはパソコンやスマホで名前を入力するだけで完成するものもあり、忙しい育児の合間でも簡単に作成できるのが嬉しいポイントです。

プリンターがないご家庭でも、コンビニのネットプリントサービスなどを活用すれば、きれいに印刷することもできます。

紙の質にこだわりたい場合は、印刷後に色紙や厚紙に貼ってアレンジするのもおすすめですよ。

飾る場所とタイミング

命名書を飾る場所に厳密な決まりはありませんが、昔ながらのやり方では神棚や床の間に飾るのが定番とされています。

神棚に飾ることで「神様にお披露目する」という意味合いが込められており、日本の伝統文化を感じられる方法でもあります。

ただし、現代の住まいでは神棚がないご家庭も多くなってきているので、無理に伝統にこだわる必要はありません。

最近では、赤ちゃんのベビーベッドの近くや、リビングや玄関など家族がよく集まる場所に命名書を飾るケースも増えています。

壁にマスキングテープで貼ったり、額縁に入れてインテリア風に飾ったりと、見た目もおしゃれに仕上げる工夫をするご家庭も多いですよ。

また、写真立てに入れてテーブルの上に立てかけるだけでも十分立派なお祝いの形になります。

お七夜当日の朝~夜にかけて飾るのが一般的ですが、赤ちゃんのお世話や家族の予定に合わせて、数日間飾っても問題ありません。

命名書を飾ることで、お祝いの気持ちがより一層高まりますし、赤ちゃんの誕生を改めて実感する時間になりますよ。

お七夜の祝い膳と料理の工夫ポイント

お祝い膳の定番メニュー

昔ながらのお祝い膳では、お赤飯、鯛の塩焼き、煮物、お吸い物などが並びます。

これらは日本のお祝い事において縁起が良いとされている料理ばかりで、それぞれに意味が込められています。

たとえば、お赤飯は「魔よけ」や「おめでたいこと」の象徴とされ、鯛は「めでたい」に通じる語呂合わせから縁起物として扱われています。

煮物やお吸い物には、野菜や魚など旬の食材を取り入れることで「健康」や「実り」を願う意味も込められているんですよ。

もちろん、すべてをそろえようとすると手間や時間がかかってしまうこともありますし、お母さんの体調を優先すべき時期でもあります。

だからこそ、お赤飯と鯛の塩焼きといった、象徴的な料理だけでも十分お祝いの気持ちは伝わります。

見た目や味にこだわらなくても、家族で「おめでとう」と言葉を交わしながら食事をする時間こそが、もっとも大切なんです。

手作り?仕出し?おすすめの選び方

料理を手作りするのが難しいときは、仕出し料理やお弁当の注文を活用するのもおすすめの方法です。

最近では、お七夜専用の祝い膳セットを提供している仕出し業者や、出産祝いに対応した特別メニューを持つレストランも増えていて、見た目も華やかで気分が上がるような料理がたくさん登場しています。

スーパーや百貨店では、お祝い用の弁当やオードブルも手軽に購入できるようになっており、忙しい家庭でも安心です。

また、お父さんや家族の誰かが少し準備を手伝うことで、お母さんの負担もぐんと軽くなりますよ。

食器や盛り付けにひと工夫して、祝い膳らしい雰囲気を演出するのも楽しいアイデアです。

特にお祝いの食事は「形」より「気持ち」が大切。

無理をせず、自分たちに合ったスタイルで、お七夜を笑顔で迎えられるような工夫をしてみてくださいね。

お母さんの体調にも配慮しよう

出産してまだ1週間ほどしか経っていないお母さんは、体も心もとてもデリケートな時期です。

慣れない育児に加えて、ホルモンバランスの変化や寝不足などが重なるこの時期は、無理をせず体を休めることが何より大切です。

お七夜のお祝いをしたいという気持ちがあっても、「ちゃんとしなきゃ」と無理をしすぎると、心身ともに疲れてしまうこともあります。

だからこそ、できるだけ負担の少ないスタイルでお祝いすることが何よりのポイントです。

たとえば、簡単な食事だけにしたり、命名書だけ用意して食事は後日にしたりと、柔軟に考えてOKです。

また、準備や片付けはお父さんや祖父母、家族が協力して行うことで、お母さんが安心してゆったりと過ごす時間を確保できます。

お母さんが笑顔でいられることが、赤ちゃんにとっても家族にとっても、いちばんのお祝いになりますよ。

家族みんなで楽しむお七夜の過ごし方

無理せずできる範囲でお祝いしよう

お七夜は「こうしなきゃいけない」といった決まりきったルールはありません。

昔ながらの風習を大切にしたいという気持ちも素敵ですが、何より大切なのは赤ちゃんと家族が心地よく、安心して過ごせる時間をつくることです。

出産後まもない時期は、赤ちゃんの生活リズムがまだ整っていなかったり、お母さんの体調も本調子ではなかったりと、家族にとっても特別な時期です。

そんなときだからこそ、無理のない範囲でできることを選んで、できるだけリラックスした気持ちでお祝いを楽しむことが何より大事です。

たとえば、料理をテイクアウトにしたり、命名書だけを用意して静かに過ごすだけでも、立派なお祝いになります。

形式にとらわれすぎず、自分たちの生活スタイルや状況に合わせて自由に工夫してみてくださいね。

また、お祝いの形がシンプルでも、家族の気持ちがこもっていればそれだけで赤ちゃんにとってはかけがえのない思い出になります。

気負いすぎず「できることを少しだけやってみる」くらいの気持ちで取り組むのが、ちょうどいいかもしれません。

家族の絆を深めるきっかけにも

赤ちゃんの誕生を祝うお七夜は、家族みんなが集まってお祝いすることで、あらためて新しい命を迎えた喜びを実感できるとても大切な時間です。

普段はなかなか顔を合わせる機会のない親せきや、遠方に住んでいるおじいちゃんおばあちゃんを呼ぶことで、赤ちゃんの誕生をきっかけに家族のつながりを再確認する良い機会にもなります。

お七夜の集まりは、形式ばらずに和やかな雰囲気の中で行われることが多いので、世代を超えたコミュニケーションが生まれやすく、自然と会話も弾みます。

「名前は誰が決めたの?」「どんな意味があるの?」といった話をきっかけに、思い出話や家族の歴史に触れることもできますし、今後の育児についてもみんなで支え合えるような温かい空気が生まれるんですね。

こういった時間を共有することで、赤ちゃんにとっての「家族」のイメージが広がっていきますし、周囲の大人たちも「この子の成長を見守りたい」という気持ちをより強く持つようになります。

特別な演出や盛大なパーティーでなくても、ささやかであたたかい時間を持つことが、家族の絆を育む大切な一歩になるんですよ。

写真や命名書をアルバムに残すのもおすすめ

お七夜の記録を残しておくと、赤ちゃんが大きくなったときに「こんなふうに家族みんなに祝ってもらったんだよ」と見せてあげることができます。

そんな風にして、ご家族にとっても心に残るかけがえのない思い出になります。

アルバムに写真をまとめておくと、後から何度も見返すことができ、そのときのあたたかい気持ちを思い出すきっかけにもなりますよ。

命名書も一緒にファイルに保管しておくと、「初めて名前をもらった日」という大切な記録として、より特別な存在になります。

最近では、写真と命名書を一冊にまとめたメモリアルブックを手作りするご家庭もあり、シールやコメントを添えてアレンジすることで世界にひとつだけの記念冊子になります。

また、デジタルフォトブックやオンラインアルバムにして、遠方の家族にもシェアできるようにしておくと、おじいちゃんおばあちゃんなどにも喜ばれます。

赤ちゃんが成長してから一緒に写真を眺めながら思い出話ができる日が来ると思うと、それだけでワクワクしますよね。

まとめ:お七夜は名前と家族の思い出を残す日

お七夜は、赤ちゃんが生まれてから最初に迎える大切な節目の日であり、その健やかな成長を願って名前を贈り、家族みんなであたたかく祝う日です。

この行事には、赤ちゃんが無事に生まれてきてくれたことへの感謝や、これからの健康と幸せを願う思いがたっぷり込められています。

昔ながらの習わしを大切にしつつも、最近ではそれぞれの家族のライフスタイルに合わせて自由に楽しむご家庭も増えています。

形式にとらわれすぎず、家族みんなで自然体で喜びを感じられる時間を過ごすことが、いちばん大切なことです。

命名書や写真、家族との会話を通して、赤ちゃんにとっての「はじめての記念日」を素敵な形で残してみてくださいね。

そうすることで、数年後に見返したときに、心があたたかくなるような思い出がきっとよみがえってくるはずです。