初節句って何するの?準備から当日の流れまでやさしく解説!

赤ちゃんの健やかな成長を願って祝う「初節句」。

日本ならではの伝統的な行事ではありますが、

「初節句ってそもそも何をする日なの?」
「準備って何が必要?」
「ちゃんとお祝いできるのか心配…」

と、特に初めての子育てをしているパパやママにとっては、わからないことばかりで不安になってしまいますよね。

また、

「まわりの家庭はどんなふうにお祝いしているの?」
「祖父母から『初節句はどうするの?』と聞かれたけど、どう答えていいかわからない…」

という声もよく聞かれます。

こういった疑問に寄り添いながら、初節句の意味や準備するもの、当日の過ごし方などを、できるだけわかりやすくまとめました。

この記事では、形式にとらわれすぎず、赤ちゃんと家族が心地よく過ごせることを第一に、初節句を楽しく思い出深いものにするためのヒントをお届けしていきます。

初節句に対する漠然とした不安や疑問をスッキリ解消して、自分たちらしいお祝いができるよう、ぜひ参考にしてみてくださいね。

初節句とは?何をする日なの?

初節句の基本的な意味と由来

「初節句(はつぜっく)」とは、赤ちゃんが生まれてから初めて迎える節句のことをいいます。

日本には、季節の節目にあたる「五節句」と呼ばれる行事があり、子どもの健康や成長を願ってお祝いをする風習があります。

その中でも、赤ちゃんの初めての節句は、家族にとっても特別な意味を持つ大切な行事とされています。

この初節句は、女の子の場合は3月3日の「桃の節句(ひな祭り)」、男の子の場合は5月5日の「端午の節句(こどもの日)」が該当します。

生後間もない時期に行うため、赤ちゃんの体調やご家庭の都合に合わせて、少し時期をずらしてお祝いすることもありますよ。

形式にこだわりすぎず、無理のない範囲で進めるのがポイントです。

男の子は端午の節句、女の子は桃の節句

男の子は5月5日の「こどもの日」に、兜(かぶと)やこいのぼりを飾って、たくましく健やかに育つよう願いを込めてお祝いします。

兜は、災いから身を守る「お守り」のような意味があり、こいのぼりには、川の流れに逆らって泳ぐ鯉のように、どんな困難にも負けずに力強く成長してほしいという願いが込められています。

一方で、女の子は3月3日の「ひな祭り」にひな人形を飾り、優しく健康な女の子に育ってくれるよう祈ります。

ひな人形は、昔の貴族の婚礼を模したもので、将来の幸せな結婚を願う意味もあります。

桃の花には厄除けや魔除けの意味もあり、春の訪れを感じながらお祝いする行事でもあります。

最近では、伝統にとらわれすぎず、コンパクトな飾りやインテリアになじむデザインのひな人形や兜も人気。

家族の暮らしに合わせて、自由なスタイルで楽しむご家庭も増えてきました。

写真だけ撮って記念に残すというライトなお祝いスタイルも定着しつつあり、それぞれの家庭の形で大切な日を過ごしているようです。

初節句の準備って何をすればいいの?

ひな人形・兜・こいのぼりの用意

初節句の代表的なアイテムとして、女の子には「ひな人形」、男の子には「兜」や「こいのぼり」があります。

これらの飾りには、赤ちゃんの健やかな成長を願う意味が込められており、昔から受け継がれてきた大切な風習の一つです。

ひな人形や兜は、赤ちゃんを災いや病気から守る“お守り”のような存在とも言われています。

とはいえ、必ずしも高価で立派なものを用意する必要はありません。

最近では、収納しやすいコンパクトなタイプや、リビングに飾ってもなじむシンプルでモダンなデザインのものも多く販売されています。

場所を取らず、手軽に出し入れできるため、忙しいご家庭にも人気です。

飾るタイミングとしては、桃の節句(3月3日)のひな人形は立春(2月上旬)ごろから、端午の節句(5月5日)の兜やこいのぼりは4月中旬頃から飾り始める家庭が多いです。

どちらも、お祝いのあとには早めに片づけると縁起が良いとされています。

自分たちの生活スタイルに合わせて、無理なく楽しめるように選んでみてくださいね。

お祝い料理や特別なメニュー

料理は、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物(桃の節句)、ちまきや柏餅(端午の節句)など、季節の行事食が好まれます。

これらは見た目も華やかで、お祝い気分を盛り上げてくれますし、縁起をかついだ意味合いもあるんですよ。

例えば、はまぐりは対になってしか開かない貝殻の性質から、「良縁」を願う意味があるとされています。

ただし、絶対にこの料理でないといけないという決まりはありません。

家庭の好みや赤ちゃんの成長に合わせて、自由にメニューを考えてみるのも楽しいですよ。

赤ちゃんはまだ離乳食の時期ですから、見た目に華やかな大人用の料理を用意するだけでもOK。

離乳食にひと工夫して、行事食風に盛り付けるのもおすすめです。

デリやお惣菜を取り入れても構いませんし、ケーキや和菓子などデザートを中心にするスタイルも最近は人気です。

準備が大変なときは「お祝い気分を味わうこと」を大切にして、気軽に取り入れてみてくださいね。

写真撮影や飾りつけのポイント

おうちに季節感のある飾りを置いたり、赤ちゃんに節句らしい衣装や服を着せて写真を撮るのも、初節句の楽しみのひとつ。

思い出としても残るので、多くのご家庭が取り入れています。

赤ちゃん用の和装風ロンパースや、ひなまつり・こどもの日モチーフの帽子やスタイなど、かわいくて写真映えするアイテムがたくさんありますよ。

写真撮影は、写真スタジオでプロにお願いする方法と、おうちで手軽に済ませる方法の2つがあります。

スタジオ撮影は記念になりますが、赤ちゃんのご機嫌や予約のタイミングによっては難しいこともあるので、無理のない方法を選ぶといいですね。

おうち撮影の場合は、壁に飾りを貼ったり、小物やガーランド、風船、季節の花などを取り入れて、簡単なフォトブース風にするのもおすすめ。

自然光が入る時間帯に撮影すれば、明るくきれいに撮れますよ。

将来、アルバムを見返すのが楽しくなるような、心に残るワンシーンを残してみてくださいね。

当日の過ごし方と一般的な流れ

家族での記念撮影やお祝い会

当日は、家族みんなで赤ちゃんの成長をお祝いする大切な時間です。

たとえば、節句にちなんだ飾りを背景に、赤ちゃんの笑顔を撮影したり、家族そろっての集合写真を撮ったりすると、とても良い記念になりますよ。

普段はなかなか家族全員で写真を撮る機会が少ないからこそ、この特別な日には少し時間を取ってカメラを向けてみるとよいでしょう。

また、写真に加えて、お祝いの食事を用意して赤ちゃんを囲む食卓も、思い出に残るひとときになります。

料理は手作りでもお惣菜でも構いませんし、ちょっとしたケーキやお祝いのメッセージを添えるだけでも特別感が出ます。

無理のない範囲で構わないので、「お祝いしている雰囲気」を大切にするのがポイントです。

当日は赤ちゃんのご機嫌や体調を最優先にして、途中で眠ってしまったりぐずってしまったりしても、「そんな日だったね」と笑えるような気持ちで過ごすことが大切です。

赤ちゃんが主役の一日なので、家族みんなが温かい気持ちで、ゆったりとした時間を楽しめるといいですね。

祖父母や親戚を呼ぶ場合のマナー

祖父母や親戚を招いてお祝いする場合は、事前に招待する日程をしっかり調整しておくと安心です。

みんなのスケジュールを合わせるのが難しいときは、当日が無理でも別日で集まったり、ビデオ通話でつないで一緒にお祝いする方法もあります。

食事をふるまう場合は、アレルギーや好みを確認しておくとより丁寧です。

手作りが難しい場合は、仕出しやお弁当を利用するのも良いでしょう。

気負わずに「集まって一緒に赤ちゃんを囲むこと」が一番の目的と考えると、気持ちも軽くなります。

また、ご祝儀やプレゼントをいただいた場合には、後日改めて感謝の気持ちを伝えるのが大切です。

お礼状に赤ちゃんの写真を添えると、とても喜ばれますし、遠方の親戚にも成長の様子が伝わりますよ。

簡単に済ませたい家庭向けの工夫

育児や仕事で毎日が忙しい中、「ちゃんと祝わなきゃ」と思うと、それがプレッシャーになってしまうことも。

そんなときは、もっと気軽にできる方法で初節句を楽しんでみましょう。

例えば、飾りは市販のガーランドやポストカードを壁に貼るだけでも十分お祝いムードになりますし、100円ショップなどでもかわいいアイテムがそろいます。

また、スーパーやコンビニのスイーツコーナーで和菓子や小さなケーキを買って、「今日は節句の日だよ」と家族で声をかけ合いながら食べるだけでも素敵な記念になります。

SNSなどで見かける立派なお祝いに比べてしまうと気後れするかもしれませんが、大切なのはその家庭らしいあたたかなお祝いの時間です。

何よりも、赤ちゃんの成長を喜び、家族で「こんなに大きくなったね」と感じるその気持ちが、いちばんのお祝いになりますよ。

初節句のプレゼントや内祝いのマナー

もらったときのお礼の仕方

祖父母や親戚、友人などから初節句のお祝いとして品物やご祝儀をもらった場合には、なるべく早めに「ありがとう」の気持ちを伝えるようにしましょう。

お祝いの場面では、感謝の気持ちを丁寧に伝えることがとても大切です。

口頭でのお礼だけでももちろん良いですが、できれば電話やメッセージアプリなどで早めに一言伝えておくと安心です。

さらに、後日あらためて「お礼状」や「お礼のメッセージカード」などを送ると、相手の心に残る丁寧なお付き合いになります。

特に喜ばれるのが、赤ちゃんの写真を添えたお礼状です。

「このたびは初節句のお祝いをありがとうございました」という言葉とともに、当日の写真やプレゼントを手にした赤ちゃんの笑顔の写真があると、贈ってくれた側もとても嬉しくなります。

また、手紙だけでなく、ちょっとした手土産や内祝いとしてお菓子やタオルなどを贈るケースもあります。

相手との関係性や地域の習慣にもよりますが、「きちんと感謝の気持ちを形にする」ことを意識すると、良好な関係が築けますよ。

おすすめのプレゼント・ギフト例

初節句のお祝いとして贈られるプレゼントには、赤ちゃんや家族にとって「記念に残るもの」や「実用的に使えるもの」が人気です。

たとえば、名前入りのガーゼタオルやスタイ、食器セットなどは、特別感がありつつ実用性も高いため、贈り物としてとても喜ばれます。

他にも、赤ちゃんの写真を入れて飾れるメモリアルフレームや、手形・足形を残せるキットなど、「初節句の思い出づくり」に役立つグッズもおすすめです。

アルバムやフォトブックのギフト券なども、最近は人気があります。

贈る側としては、予算を3,000円~10,000円程度に設定するのが一般的です。

あまり高価すぎると相手に気を遣わせてしまうこともあるので、ちょっとした気遣いを添えた“ほどよい”プレゼントがちょうどいいかもしれません。

贈る際には、メッセージカードを添えるのも忘れずに。

「初節句おめでとうございます。

すくすく元気に育ってね」という一言だけでも、心のこもったギフトになりますよ。

よくある疑問と先輩ママの体験談

節句をしなかったらダメ?

「ちゃんとお祝いできなかった…」と後悔してしまうママやパパもいますが、何より大切なのは赤ちゃんへの愛情と家族で過ごす時間です。

育児や仕事、体調の都合などで節句のお祝いをしそびれてしまうこともありますよね。

でも、無理に形式ばったお祝いをするより、家族が笑顔で過ごせることの方がずっと価値があります。

たとえば、「この日にお祝いできなかったから、後日ゆっくり記念写真を撮った」というご家庭もありますし、「家族みんなで『おめでとう』って声をかけたのが一番の思い出」という声もあります。

節句を完全にスルーしてしまっても、スマホで赤ちゃんの写真を一枚撮って残すだけで、それは立派な記念になりますよ。

無理のない範囲で、できるときに、できる方法で。

赤ちゃんの成長を喜ぶ気持ちさえあれば、それで充分なんです。

共働きで準備が難しいときは?

共働きのご家庭では、「平日はとてもじゃないけど準備ができない」「週末にお祝いしたくても予定が詰まっていて大変」というケースも多いですよね。

そんなときは、無理せず便利なアイテムやサービスを活用して、少しでも気楽に初節句を楽しむ工夫をしてみましょう。

最近は、初節句向けの飾りや料理セットが通販で手軽に購入できますし、お惣菜やデリを活用して“なんちゃって節句ごはん”を楽しむ家庭も増えています。

料理や飾りにこだわらなくても、ほんの少し「節句らしさ」を感じる工夫を加えるだけで、気分がぐっと盛り上がりますよ。

また、SNSやブログでは、他の家庭の工夫を気軽に見ることができるので、「無理せず楽しんでる家庭がたくさんあるんだ」と安心できるかもしれません。

忙しい中でも、少しでも「お祝いしてよかった」と思える時間が持てるといいですね。

みんなはどんな風にお祝いしたの?

実際に初節句を迎えた先輩ママやパパたちの声を聞くと、「こうしなきゃいけない」という形にとらわれず、家族のスタイルに合わせて柔軟にお祝いしている様子がうかがえます。

「赤ちゃんがまだ小さくて機嫌が心配だったので、午前中に写真だけ撮って、お昼寝後はふだん通りに過ごしました」という声だとか。

それ以外にも「おうちでお花を飾って、お気に入りのお惣菜を買ってきて、ささやかだけど楽しく過ごしました」といった体験談が多く見られます。

中には、「当日はなにもできなかったけど、後日ひな人形と一緒に撮った写真をフォトブックにして祖父母にプレゼントしたら、とても喜ばれた」という素敵なアイデアも。

大切なのは、赤ちゃんのペースを第一に考えながら、自分たちに合ったお祝いの仕方を見つけること。

無理のない範囲で、楽しく心に残るひとときを過ごせたら、それがいちばんの初節句になりますよ。

まとめ:無理せず楽しい思い出を作ろう

「やること」より「思い出づくり」を大切に

初節句は、「きちんとしなければ」と構えてしまいやすいイベントですが、実は一番大切なのは、赤ちゃんの笑顔と、家族で過ごす温かいひとときです。

伝統的な飾り付けや行事食も素敵ですが、それに縛られすぎてしまうと、せっかくのお祝いがプレッシャーになってしまうこともあります。

「やること」よりも、「どう過ごすか」の方が大切。

たとえ簡単なお祝いでも、

「この日を家族で迎えられてうれしいね」
「すくすく育ってくれてありがとう」

という気持ちを込めたひとことや、赤ちゃんとのふれあいが、かけがえのない思い出になります。

写真を撮ったり、お祝いの言葉を書いたメッセージカードを残したりするだけでも、将来見返したときに心がじんわりあたたかくなるはずです。

小さなことでも、「うちの初節句はこんな風だったね」と家族で語り合えるきっかけになりますよ。

家族の形に合わせたお祝いでOK!

初節句の祝い方に「こうしなきゃいけない」という正解はありません。

お祝いをにぎやかに行う家庭もあれば、パパ・ママと赤ちゃんだけで静かに過ごす家庭もあります。

どちらも、その家族らしさが詰まった素敵なスタイルです。

たとえば、祖父母を呼んでにぎやかに会食するのも思い出になります。

それに、いつものリビングに少しだけ季節の飾りを添えて、赤ちゃんと一緒に写真を撮るだけのシンプルなお祝いも、心がほっとする時間になります。

その家庭のペースや赤ちゃんの様子に合わせて、無理のない方法でお祝いすることが大切です。

「こんなふうに祝えてよかったね」と感じられる時間が、何よりの宝物になります。