3~6歳の子どもがピアノ練習を続ける秘訣|親の声かけと時間の工夫

3~6歳の子どもに毎日の練習を続けさせることは、親にとって「小さな戦い」のように感じることがありますよね。

「昨日までは楽しそうに取り組んでいたのに今日は全くやりたがらない」
「せっかく時間をつくったのにイスに座ってくれない」

そんな瞬間に親としての焦りや不安、時には自己嫌悪まで押し寄せてくることがあります。

私自身も同じ経験をしてきたので、その気持ちが痛いほどわかりますよ。

でもこの時期の子どもは発達段階的に集中力がとても短く、遊びたい気持ちが最優先になるのが自然な姿なんです。

だから「練習を嫌がる=才能がない」や「自分の教え方が悪い」と決めつける必要は全くありません。

むしろ親が“今はそういう時期なんだ”と理解して、無理にやらせるのではなく子どもの心に寄り添った方法で取り組むことこそが、長い目で見たときの習慣化につながっていくんです。

私が大きく変わったのは、練習を「こなすもの」から「親子の小さな時間」に切り替えた瞬間でした。

朝食後のほんの5分を決めて「今日は一緒に音探ししてみようか」と声をかけると、子どもの目がぱっと輝き始めたんです。

そのとき、親が焦りを手放し「できたことを見つける」視点に立つだけで、子どもも練習の時間を“いやなもの”から“自分の成長を感じる楽しいもの”へ変えていけるんだと実感しました。

この記事では、そんな私の体験や工夫を交えながら、無理なく練習を習慣化するためのタイムスケジュールと声かけ術をお伝えしていきますね。

  1. 3~6歳の子どもが練習を嫌がるのは自然なこと
    1. 発達段階から見た集中力の特性
    2. 気持ちの波が激しいのは「心が育っている証拠」
    3. 遊びと学びの境界がまだ曖昧な年齢
    4. 「嫌がること」を悪いサインにしないで
    5. 親の不安が子どもに伝わることもある
  2. 習慣化の第一歩は“時間”を固定すること
    1. 毎日同じタイミングにするだけで子どもは安心する
    2. 「短く・毎日」が習慣化のカギになる
    3. 家庭によって“ちょうどいい時間帯”は違う
    4. 「うまくできるか」より「決まった時間に向き合う」が大事
  3. 親の声かけでやる気が変わる
    1. 「できないところ」じゃなく「できたところ」に目を向ける
    2. 声かけのタイミングを変えると空気が変わる
    3. 兄弟やお友達と比べないことが何より大切
    4. 子どもが前向きになれる“魔法のひとこと”を探してみよう
  4. 親子で無理せず続けるための工夫
    1. 休む勇気も続ける力になる
    2. “見える化”で子どもの達成感を育てる
    3. 週末の“ごほうびタイム”でモチベーションアップ
    4. 環境を整えると心にもゆとりが生まれる
  5. 練習を習慣にする親の心得
    1. 「できるようにする」より「続けられるようにする」
    2. 親のイライラには「気づく力」と「ゆるす力」が必要
    3. ときどき「振り返る日」をつくってみる
  6. まとめ|親子のペースで焦らず続けよう

3~6歳の子どもが練習を嫌がるのは自然なこと

3~6歳という年齢は、まだ「自分のやるべきこと」を理屈で理解して行動に移すのが難しい時期です。

親が「習い事なんだから毎日少しずつでも練習した方がいいよね」と感じるのと同じように、子どもは

「今日は遊びたい」
「なんだか気分が乗らない」

といった素直な感情で動いています。

私も「昨日は楽しく弾いていたのに、今日はなぜ?」と毎日のように戸惑っていました。

でも、子どもにとって“毎日同じ気分でいること”の方がむしろ不自然なんですよね。

そこに無理に大人の期待を押し付けてしまうと、かえって「音楽=イヤなこと」として記憶に残ってしまうこともあるんです。

発達段階から見た集中力の特性

この時期の子どもの集中力は、おおよそ5分から10分ほどが限界と言われています。

しかも、好きな遊びやお話なら集中できるのに、慣れていない作業や間違えやすいことになると、一気に気が散ってしまうんですよね。

それは“飽きっぽい”のではなく、脳の発達段階がまだそこまで成熟していないというだけのことなんです。

「すぐ飽きちゃう」と感じたら、それは子どものせいではなく、今のその子にとって自然な反応なのかもしれませんよ。

気持ちの波が激しいのは「心が育っている証拠」

ある日、うちの子が「今日はやりたくない!」と泣き出してしまって私も思わずイライラしてしまったことがありました。

でも後で落ち着いて考えてみたら、その日は保育園で初めての遠足だったんです。

新しい経験をして、心がいっぱいになっていたのに、私は「いつもの通り練習しなきゃ」と無理に進めてしまっていたんですね。

子どもが日によってやる気に差があるのは、心がしっかり動いているからこそ。

決して「ダメな子」なんかじゃありません。

遊びと学びの境界がまだ曖昧な年齢

この時期の子どもにとって、“学び”と“遊び”はまだくっきり分かれていません。

「練習」という言葉自体が、すでに“イヤなもの”に聞こえてしまうこともあるんですよね。

だから私は「練習するよ」ではなく「今日はピアノでお店屋さんごっこしようか」と声をかけるようにしています。

ほんの少し言い方を変えるだけで、子どもがワクワクした表情を見せてくれることが増えました。

音楽を“義務”にしてしまう前に、“遊び”として届けてあげる工夫がとても大事だと感じています。

「嫌がること」を悪いサインにしないで

子どもが練習を嫌がる日があっても、それは“この子には向いていない”というサインではありません。

体調や気分、睡眠や疲れ具合、保育園や幼稚園での出来事、ほんのちょっとした環境の変化によっても、やる気は大きく左右されるからです。

私たち大人でも「今日はちょっと気分が乗らないな」と感じる日がありますよね。

子どもにとってもそれは当たり前の感情なんです。

大切なのは“その気分にどう寄り添うか”であって、“気分が上下すること”を否定する必要はないんですよ。

親の不安が子どもに伝わることもある

そしてもう一つ大事なのが、親の「焦り」や「不安」は子どもにダイレクトに伝わってしまうということ。

私は「そろそろ発表会なのに全然進んでない」と頭で考えているだけのつもりだったのに、なぜか子どもがピリピリしている日がありました。

あとから夫に「あなたが緊張してるから子どもも敏感に察知してるよ」と言われてハッとしました。

親が“今のままでいいよ”と穏やかに構えることで、子どもは安心して自分のペースで前に進もうとする力を持てるんですよね。

この時期の子どもに必要なのは「練習を完璧にこなす力」ではなく、「音楽を好きでい続けられる環境」だと私は思っています。

好きの芽が育つには、時にはサボったり、笑ったり、泣いたり、いろんな日を経験することも必要です。

だからこそ「嫌がること」を必要以上に重く受け止めず、子どもの気持ちをやわらかく受け止めてあげることが、音楽との良い関係を長く育てていく第一歩になりますよ。

習慣化の第一歩は“時間”を固定すること

練習を「毎日の習慣」にしたいと思っても、いざ始めてみると現実はうまくいかないことばかりですよね。

私も最初の頃は「いつやればいいのか分からない」「その日によってタイミングがバラバラで声をかけにくい」と悩んでいました。

でもある日、ふと気づいたんです。

「いつやるか」が定まっていないことが、子どもにとっても“落ち着かない”原因になっていたのかもしれないって。

子どもにとって習慣って、ちょっとした「安心のリズム」なんですよね。

だから私は、まずは「時間を決めてしまう」ことからスタートしてみました。

毎日同じタイミングにするだけで子どもは安心する

最初は朝ごはんのあと5分だけ、リビングのピアノの前に座ってみるようにしました。

すると、2~3日もすると「ごはん食べたらピアノやるんでしょ?」と子どもの方から言い出すようになったんです。

それまでは「今日はやる?やらない?」と気まぐれで揺れていたのが、スッと定着してきた感覚がありました。

子どもにとって「決まった流れで物事が進む」ということは、それだけで心の落ち着きにつながるんですよね。

「短く・毎日」が習慣化のカギになる

最初から長時間を目指すと、どちらかが必ず疲れてしまいます。

5分でもいい、むしろ5分がいいんです。

「やったね!今日もできたね」とポジティブに終われる短い時間こそが、毎日を支える土台になります。

私は“続けること”そのものを目標にして、「今日は弾けた?間違えた?」じゃなくて「今日も座れたね、えらい!」と声をかけるようにしましたよ。

最初の頃は鍵盤を3回叩いただけで終わりだった日もありました。

それでも“やった”という事実を大切にすることで、少しずつ子どもの中で「練習=やること」が当たり前になっていきました。

家庭によって“ちょうどいい時間帯”は違う

うちでは朝がうまくいったけれど、他のおうちでは夜寝る前やお風呂のあとがいいという話も聞きます。

ポイントは、子どもが

「疲れていない」
「イライラしていない」
「親が穏やかでいられる」

そんな時間を見つけること。

たとえば兄弟が寝たあと、ママと2人きりの静かな時間に練習しているという家庭もあって、それはそれで素敵だなと思いました。

家庭のスケジュールや子どもの性格に合わせて、“無理なく続けられるタイミング”を探すことが習慣化の第一歩になるんですよ。

「うまくできるか」より「決まった時間に向き合う」が大事

最初のうちは、うまく弾けるかどうかはあまり気にしすぎなくていいと思っています。

それよりも「決まった時間に座って音を出すこと」ができた、という事実の方が、子どもの中に「できた!」という実感を育ててくれます。

たとえ気分が乗らなくて鍵盤を触るだけで終わったとしても、それは大きな前進なんです。

「ちゃんとやらなきゃ」と思うと親の方が苦しくなってしまうので、ぜひ“ちょっと触れたら合格”くらいの気持ちで見守ってみてくださいね。

習慣づけに必要なのは、根性や努力ではなくて「穏やかなルーティン」だと私は思います。

毎日同じタイミングに、少しだけ音楽に触れる時間をつくることで、子どもも親も無理なく心地よく続けていくことができるようになりますよ。

焦らず、完璧を求めず、ちょっとした“時間の魔法”を味方につけてみてくださいね。

親の声かけでやる気が変わる

子どもが練習を嫌がっているときって、親としては「なんでこんなに言うことを聞かないんだろう」とついイライラしてしまうことがありますよね。

私も最初の頃は、

「なんで座ってくれないの」
「やるって言ったじゃない」

と声を荒げたことが何度もありました。

でも、あとから子どもの泣き顔を見るたびに「私の言葉が強すぎたのかも」と胸がぎゅっと苦しくなって、自己嫌悪でいっぱいになったこともあります。

けれど、そんなある日、ふと声かけの“言い方”を変えてみたんです。

「なんでできないの?」から「ここまでできたね!」に変えただけで、子どもがちょっと笑ったんです。

たった一言で、こんなにも空気が変わるのかと驚きました。

親の言葉って、それだけ子どもにとって大きな“影響力”を持っているんですよね。

「できないところ」じゃなく「できたところ」に目を向ける

練習中にうまくいかない場面があっても、「また間違えた!」じゃなくて、「今のところは上手に弾けてたよ」と伝えてみてください。

それだけで、子どもの顔がパッと明るくなります。

私も以前は、間違いにばかり目がいって注意してしまっていたのですが。

でも「途中までちゃんとできたね」と褒めるようにしたら、「もう一回やってみる」と自分から言ってくれることが増えました。

子どもは「自分はできる」と思えたときにこそ、前に進む力が湧いてくるんです。

声かけのタイミングを変えると空気が変わる

実は、練習後に褒めるよりも、始める前の声かけが大きく影響することがあります。

「今日はどこまで弾けるかな」
「昨日より音がきれいになるか楽しみだね」

そんな、ちょっとした期待を込めた言葉をかけてあげるだけで、子どもは「自分に期待されている」と感じて、自信を持ってスタートできるようになりますよ。

私も「ちゃんとやってね」ではなく「今日も楽しみだね」と言うようにしてから、子どもが笑顔でイスに座ることが増えました。

兄弟やお友達と比べないことが何より大切

「お兄ちゃんはもっとできたのに」「あの子は毎日練習してるのに」と言いたくなる気持ち、正直わかります。

でも、その一言が子どもの心に“自分はダメなんだ”という種をまいてしまうこともあるんですよね。

私も一度うっかり比べてしまったことがあって、その日の練習は全く進みませんでした。

それ以来、「あなたはあなたのリズムでいいんだよ」と伝えるように心がけています。

子どもが安心できる場所をつくること、それが一番の応援になりますよ。

子どもが前向きになれる“魔法のひとこと”を探してみよう

「今日はどんな音が出るかな?」
「この曲、お人形さんに聴かせてあげようか」
「ママが一番好きなところ弾いてみて」

など、子どもがワクワクできるような声かけをしてみると、驚くほど前向きに取り組んでくれることがあります。

うちでは、「お客さんごっこ」で演奏するとノリノリになるので、練習というより遊びに近い時間が増えました。

正解の言葉は家庭によって違うからこそ、いろんな声かけを試しながら。

“その子だけのスイッチ”を一緒に探していくことが、親子のコミュニケーションを深める一歩になるんですよ。

親の言葉は、子どもにとっての“鏡”みたいなもの。

どんな言葉をかけるかで、その日の子どもの気持ちが左右されることもあるからこそ、焦る気持ちをちょっと横に置いて、まずは笑顔で声をかけてみる。

それだけで、親子の空気がふんわりやさしく変わっていく瞬間があるんです。

がんばらなくていい、でも諦めなくていい。

その間にある“やさしい言葉”を、ぜひ一緒に探してみましょうね。

親子で無理せず続けるための工夫

毎日練習することの大切さはわかっていても、現実は「今日はムリ!」という日があったりしますよね。

うちでも

「やりたくない」
「今日はピアノお休み!」

なんて言われる日は珍しくなかったですし、正直私の方こそ「今日はこっちが疲れててムリ…」と思うこともありました。

でも、そんな日こそ「続ける」ことの意味を改めて考えるきっかけになったんです。

大事なのは“完璧にこなすこと”じゃなくて、“一緒に歩くこと”。

練習が親子にとって「ストレス」になる前に、「無理せず続ける工夫」を持っておくことはすごく大切なんですよ。

休む勇気も続ける力になる

ある日、子どもがまったくやる気を見せず、私も「またこれか」とイライラしてしまいそうだったので、「今日はお休みにしようか」と先に提案してみたんです。

すると子どもはホッとしたような顔をして、「じゃあ明日はがんばるね」と自分から言ったんです。

そのとき私は、休むことを許されたことで、子どもは“責められなかった安心感”を得たんだなと感じました。

練習を毎日続けることに意味はあるけれど、「休んでも大丈夫」と思える日があるからこそ、翌日またやる気になれるんですよね。

“見える化”で子どもの達成感を育てる

子どもって、自分の頑張りが目に見えてわかると嬉しくなるんですよね。

うちでは練習したらカレンダーにシールを貼るようにしています。

どんなに短くても、鍵盤を一回でも触ったら貼ってOK。

その「ゆるさ」が子どもにはちょうどよかったみたいで、毎日「今日は貼れるかな?」と自分から言うようになりました。

たった1枚のシールが「今日もできた!」という自己肯定感につながっていくんですよ。

週末の“ごほうびタイム”でモチベーションアップ

うちは週末になると「おうち発表会ごっこ」をしています。

ぬいぐるみたちをお客さんにして「ママが司会ね!」なんて言いながら、小さな発表会をするんです。

これが思った以上に子どものモチベーションを引き出してくれて、「今週はこの曲を弾く!」と自分で目標を立てることもありました。

特別な準備はいらなくて、ほんの5分でもいい。

子どもが「楽しかった」「またやりたい」と思える仕掛けをつくってあげると、練習が“楽しいこと”に変わっていくんですよね。

環境を整えると心にもゆとりが生まれる

「音がうるさくないかな」「近所迷惑になってないかな」と思いながらの練習って、親にとっても気が張る時間になってしまいがちですよね。

我が家も最初はそんな不安があって、なんとなく遠慮がちに練習していたんですが、

  • 100均の防音マットを敷いてみたり
  • 時間帯を決めたり
したことで、ずいぶん気持ちが軽くなりました。

親の不安がやわらぐだけで、子どもものびのびと音を出せるようになるんです。

練習の成果だけでなく、環境づくりも親子のストレス軽減には大きな意味があるんですよ。

うまくいかない日があるのは当たり前。

だからこそ「続けるために、休むことも必要だよね」と柔軟に考えることが、親子の音楽時間を“しんどいもの”から“続けられるもの”に変えてくれますよ。

子どもが心から「やってよかった」と思える時間を積み重ねるには、親も「がんばりすぎない」ことがいちばんの近道かもしれませんね。

練習を習慣にする親の心得

「なんで今日もちゃんとやってくれないの?」「毎日やらないと意味がないんじゃないの?」そんなふうに思ってしまう日、ありますよね。

私も何度もその壁にぶつかりました。

うまく進まない日が続くと、「もう習わせた意味あるのかな…」なんて、気持ちがポキッと折れそうになることも。

でも、そんなときこそ思い出してほしいんです。

子どもの練習って、成果を急ぐものじゃなくて、日々の中に“当たり前の時間”として根づかせていくものなんだって。

焦る気持ちの奥には、きっと「ちゃんと身につけてほしい」「嫌いになってほしくない」っていう深い愛情があるんですよね。

だからこそ、親自身の“心のあり方”も、習慣づけにおいてすごく大切になってくるんです。

「できるようにする」より「続けられるようにする」

つい「この曲を今月中に弾けるようにしよう」と目標を立てたくなりますが。

それよりも「毎日5分だけ続けられるようにしよう」という目標の方が、長い目で見たら確実に力になります。

私も一時期、子どもの進度にばかり気を取られて、イライラした声かけをしてしまっていたのですが。

ふと「このままじゃ、音楽が嫌いになってしまうかもしれない」と思った瞬間に、ハッとしました。

そこからは“練習の質”じゃなく“練習を楽しめる空気”を大事にするように気持ちを切り替えました。

親のイライラには「気づく力」と「ゆるす力」が必要

練習中に子どもがダラダラしていたり、ふざけてしまったりすると、つい感情的になってしまうことってありますよね。

でも、そんな自分を責めすぎないでほしいんです。

人間だからイライラもするし、怒っちゃう日もあります。

私も泣いたこと、怒鳴ったこと、たくさんあります。

でもあとで「私、ちょっと焦りすぎてたな」と気づいて「今日はやめとこうか」と言えた日は、不思議と子どもが次の日に自分からイスに座ったりして。

親が立ち止まれることって、実はすごく大きな力になるんですよ。

ときどき「振り返る日」をつくってみる

忙しい毎日の中で、ついつい「やったかどうか」だけを気にしてしまいがちです。

でもときどきでいいので、子どもと一緒に「1ヶ月前はどこまで弾けたんだっけ?」と振り返ってみるのもおすすめです。

「この曲、最初はぜんぜん音が出なかったのに、今は弾けるようになってるね!」と言葉にして伝えると、子どもの目が本当に嬉しそうに輝くんです。

続けてきたことが形になっていることを“共有する時間”は、次のモチベーションにもつながりますよ。

練習を習慣にするって、親にとっても「自分の気持ちと付き合っていくこと」なんですよね。

焦ったり、落ち込んだり、迷ったり…でも、それでも今日も「声をかけてみよう」と思えたこと自体が、もう一つの“習慣の力”なんです。

完璧じゃなくていい、途中で立ち止まってもいい。

子どもと一緒に「ゆっくりでも進んでいこうね」と言える親でいること、それが一番の土台になっていくんだと、私は思います。

まとめ|親子のペースで焦らず続けよう

子どもの練習を習慣化したいと思うとき、どうしても

「毎日きちんとやらなきゃ」
「早く上達してほしい」

と、結果に意識が向いてしまうことがありますよね。

私もそうでした。

せっかく時間を作っているのに嫌がられると悲しくなるし、ちょっと気を抜くと「うちの子、向いてないのかな」なんて不安になることもありました。

でも、そんな風に“できるかどうか”ばかりを追いかけていた頃は、親子の時間がどこかギスギスしていた気がします。

でもある日、「たった5分でも、笑顔で終われるならそれで十分なんじゃないか」と思えたことで、私の中で大きな変化が起こりました。

そこからは、成果よりも“続けられたこと”を喜べるようになってきて、子どもも自然と前向きにピアノに向かうようになったんです。

習慣って、特別なことをする必要はなくて、小さな繰り返しがゆっくりと根づいていくものなんですよね。

大切なのは、毎日完璧にやることじゃなくて、できる日も、できない日も、親子で「どうだったね」と話せる関係を築いていくことだと思います。

うまくいかなかった日は、次に笑える日が来るチャンス。

焦らず、比べず、自分たちらしいリズムで、音楽のある日常を楽しんでいけたら、それだけで十分に素晴らしいことですよ。

あなたの頑張りも、お子さんのペースも、ちゃんと意味のあるものだから、どうかその歩みを信じてあげてくださいね。