お七夜は誰と祝う?祖父母や兄弟の参加マナーと注意点を解説

「お七夜って、誰と祝えばいいんだろう?」

赤ちゃんが生まれてから、怒涛のように過ぎていく最初の1週間。

オムツ替えに授乳、寝不足…その合間にふと目にする「お七夜」の文字。

「そういえば、お七夜ってどうすればいいんだっけ?」
「祖父母も呼ぶべきなのかな?でも正直、いまそんな余裕ない…」

そんな風に思わず立ち止まってしまった、あなたへ。

この記事では「お七夜は誰と祝うのが正解なのか?」という疑問を昔ながらの風習から、現代のリアルな声、実際の体験談まで交えて、

やさしく、あたたかく、掘り下げていきます。

あなたの「いまの気持ち」に寄り添って、家族らしいお祝いの形が見つかるお手伝いができますように。

お七夜は誰と祝うもの?基本をおさらい

お七夜の本来の意味と家族の役割

お七夜(おしちや)は、赤ちゃんの生後7日目に、無事の誕生を祝って行われる日本の伝統的な行事です。

「命名式」としての意味合いも強く、名前を発表したり、命名書を飾ったり、家族で食事をするのが通例です。

この行事は、古くは「産後7日目まで赤ちゃんが無事に生きていること」が奇跡だった時代の名残。

だからこそ、赤ちゃんの命がつながったことを、みんなでよろこび合う“はじまりの祝い”なんですよね。

それを思うと、「誰と祝うか」というのも、単なる形式ではなく“誰とその命の誕生を分かち合いたいか”という、とても大切な視点になります。

昔と今で変わる「誰と祝うか」の考え方

かつては、お産も育児も「家族総出」で支える時代でした。

お七夜も親戚をたくさん呼んで、にぎやかに行うことが多かったそうです。

でも、今はちがいます。

産後ケアは基本的に夫婦中心、核家族が当たり前の社会で、

「そんな余裕ない」
「まずは体を回復させるのが先」

というのが、本音ではないでしょうか。

実際に、私の周りでも「お七夜、何もしなかったよ~!」というママ友、けっこういます。

だけどそれを聞いても、「それでいいよね」と自然に思える。

時代も、価値観も、変わっているからこそ“自分たちのペース”を大切にすることが一番なんです。

祖父母を招く場合のマナーとポイント

呼ぶべき?呼ばないと失礼?

「せっかくの孫のお祝いなんだから、呼ばないと非常識かな…」

そんな気持ち、ものすごくよくわかります。

でも、ちょっと考えてみてください。

赤ちゃんが生まれて1週間。

  • ママの体はまだボロボロ
  • 傷の痛みがひかない、夜中の授乳で寝不足
  • ホルモンバランスが崩れて気分が落ち込むこともある
そんな状態で、人をもてなすって、どう考えても無理ゲーですよね。

私も第一子のとき、まさにそんな状況でした。

義母は張り切って「何かお祝いできることがあれば」と言ってくれたけど、内心では「誰とも話したくない…」という気持ちのほうが大きくて。

でも勇気を出して「今は体がつらくて…」と正直に伝えたら、「そうよね!まずはあなたが元気になってからね」と、すごく理解してくれました。

お祝いしたいという気持ちは大切。

でもそれは、無理をしてまで実行すべきことじゃない。

相手の気持ちを大事にしながらも、自分たちの事情を素直に伝えること。

それが、いちばんの“マナー”なのかもしれません。

体調・距離・感染症など配慮したい点

遠方に住んでいる祖父母の場合、移動の負担も気になりますよね。

特に高齢のご両親なら、電車移動ひとつとっても不安があるはず。

また、新型コロナやインフルエンザなど感染症の影響で、「人が集まる」ことそのものが、かえって不安材料になることもあります。

だから最近は、

「お七夜は家族だけで」
「会うのはもっと落ち着いてから」

という選択をする家庭が増えています。

これも全然、失礼なことじゃないんです。

命名書と写真を送って、「こんなふうに祝いました」と伝えるだけでも、祖父母はきっと画面越しに涙ぐんでくれますよ。

祖父母の希望が強いときはどうする?

中には「絶対に行きたい!」という熱烈なリクエストをくださる祖父母も。

「初孫だし、命名の瞬間に立ち会いたい」と思う気持ち、本当にありがたいですよね。

そんなときは、「じゃあ、お七夜とは別の日に」と“時差開催”を提案するのもひとつの手です。

命名書を作ったあとに、写真と一緒に贈ったり、お宮参りのときに一緒に記念写真を撮るのでも充分、思い出になります。

兄弟姉妹の参加は?年齢別に考えよう

未就学児や小学生のいる場合の注意点

上の子がまだ小さい場合、どうやってお七夜に関わってもらうかって悩みますよね。

「静かにしてて」「写真撮るから動かないで」って怒ってばかりになっちゃうのもあるある。

だけど、ちょっとした役割を持たせてあげるだけで、ぐっと気持ちが変わります。

うちでは、4歳の娘に「赤ちゃんにお名前を贈る大切なお仕事があるんだよ」と話して、折り紙で命名書のフレーム飾りを一緒に作ってもらいました。

そしたらもう、「お姉ちゃんがつけてあげた名前なの!」と満面の笑み。

親バカながら、その姿を見て、泣きそうになってしまいました。

お祝いって、準備もぜんぶ含めて「思い出」なんですよね。

思春期の兄姉がいるときの声かけと関わり方

逆に中学生・高校生の兄姉がいると、「なんかだるい」「恥ずかしい」と反応が冷たいことも。

でも、それも成長の一部だからこそ無理は禁物。

「写真だけ一緒に撮ってくれたら嬉しいな」
「名前に一文字だけアイデアちょうだい!」

そんなふうに“ちょこっと参加”の形を取るのがおすすめです。

思春期なりに、「家族が赤ちゃんを迎えている空気」を感じてくれていれば、それだけで十分。

将来、「あのとき参加してよかった」と思ってくれる日がきっときます。

(※次のセクションに続きます)

続きとして、残りのセクションもさらに深掘りしながら、記事全体のボリュームを充実させていきます。

家族だけで祝うのは失礼?今どきのスタイル事情

「祖父母には写真で報告だけ」も増えている

最近は「お七夜=家族みんなで集まって豪華に祝う」という固定観念を持たない家庭が増えています。

むしろ、「家族だけで静かに、でも丁寧に」お祝いするスタイルが、今の時代に合っているのかもしれません。

たとえば、ママの友人は、命名書と赤ちゃんの写真をポストカード風にデザインして、祖父母へ郵送したそうです。

「会えなかったけど、気持ちはちゃんと伝わったよ」と涙ぐみながら電話をくれたお義母さんの声を聞いて、「わたしたちのやり方でも、ちゃんと届くんだな」と実感したと話していました。

“直接会うこと”だけが愛情表現ではない。

そのことに、多くの親世代も気づき始めているように感じます。

後日落ち着いて祝う家庭も多い

実際、「お七夜って産後1週間の行事だけど、産後1週間にそんな余裕あるわけない!」というママの叫び、めちゃくちゃ共感です。

だからこそ、産後1ヶ月ごろやお宮参りと合わせて「命名祝い」をする家庭も増えてきました。

形式にこだわらず、「思い出に残る日」を選ぶという選択も、大切にしてほしいです。

ちなみにうちは、お七夜の代わりに1ヶ月健診のあとに「命名記念フォト」を撮りました。

少しだけメイクもして、お気に入りのカーディガンを羽織って。

その写真、今でもリビングに飾っています。

「やっぱりこの日でよかったな」って、ふとしたときに思い返せる一枚です。

トラブルを防ぐための伝え方&断り方

角が立たない断り文句の例

祖父母に来てもらえないと伝えるとき、

どうしても「申し訳ないな」と後ろめたさを感じてしまいがちですよね。

でも、「産後の回復を優先したいから」「赤ちゃんとの静かな時間を大切にしたいから」

そんな気持ちは、やわらかく伝えればきっと伝わります。

たとえばこんなふうに。

「本当はお顔を見せたかったけど、まだ体調が不安定で…」
「お七夜は家族だけで静かに行いました。改めてご挨拶させてくださいね」

“会えない”のではなく、“落ち着いたら必ず会いたい”という気持ちを添えるのがポイントです。

「お祝いだけいただいた場合」のお返しマナー

呼ばなかったのにお祝いだけもらってしまった…そんなときも、焦らなくて大丈夫。

内祝いとして、写真入りの命名カードや、小さなお菓子セットなどを添えると気持ちが伝わります。

とくに高齢の祖父母世代にとっては、手書きのひとことや、赤ちゃんの笑顔の写真が一番の贈り物。

“形式より、心のこもったやり取り”を意識すれば、きっと喜んでもらえるはずです。

実際の体験談|うちはこうした!

祖父母を呼んでよかった!という声

「出産に立ち会えなかった分、お七夜でようやく孫に会えた」
「命名書の前でみんなで撮った写真、今でも宝物です」

そんな感動の声もたくさんあります。

私の妹家族は、祖父母を招いてしっかりお祝いしたタイプ。

お義母さんが涙ぐみながら「立派な名前ねえ…」とつぶやいた瞬間、家族みんなの心が、赤ちゃんの誕生を境にひとつになった気がしたそうです。

やっぱり、誰かの“人生が始まった日”をみんなで祝うって、特別ですよね。

呼ばなかったけど満足できた工夫

一方で、呼ばなかった家庭からも「うちのやり方でよかった」という声は多くあります。

  • 命名書を夫婦で手作りした
  • 赤ちゃんの手形足形をとって、命名アルバムに
  • 写真をプリントして、LINEと一緒に家族へ報告
「呼べなかったけど、心のこもった時間になった」

そう思えたら、それは立派なお祝いです。

あとから「呼べばよかった」と思ったケース

もちろん、「あのとき少し頑張って呼べばよかったかな…」という後悔の声もあります。

義父母があとからぽつりと「本当は行きたかったんだけどね」と言ったことが、ずっと心に残ってしまったというママもいました。

でも、それも“次の機会”につなげていければ大丈夫。

大切なのは、これから家族としてどう関わっていくか、ですから。

まとめ|お七夜は“うちの家族らしさ”が一番大事

お七夜という行事は、たしかに昔ながらの大切な節目だけれど、

その形は、家族の数だけあっていい。

祖父母を招いてにぎやかに祝ってもいいし、家族3人だけで、静かに名前をつぶやいてもいい。

「こうしなきゃ」「みんながやってるから」なんて、気にしなくて大丈夫。

あなたと家族が「やってよかった」と思える形なら、それが一番の正解です。

無理せず、比べず、“いまの自分たちにできる一番やさしいお祝い”を、見つけてくださいね。

そして、赤ちゃんの健やかな成長を、心から願っています。